私のこだわりの薬局作り パート1

私のこだわりの薬局作り パート1

備品 薬局紹介

店舗紹介

2019.05.16

目次

1 1号店はどんなところ?

1.1 視認性を重視した外観

1.2 カフェを意識した過ごしやすい待合室

1.3 スタッフが働きやすい調剤室

1.4 1号店に導入されているオススメ備品について

 1.4.1 簡単きれいに作れる軟膏混合機

 1.4.2 調剤ミスを減らすピッキング監査システム

 1.4.3 身長が低い方にも取り出しやすい在庫棚

2 今回の「なべちゃん’s 3point suggestions」

皆さんこんにちは!

ブログを見てくれてありがとうございます。
「薬局再生コンサルタント」のなべちゃんです!
前回は、私が「薬局再生コンサルタント」と名乗ろうと思った理由を自己紹介と共にお伝えさせていただきました!

今回は、独立し開局した1号店の紹介をさせていただきます。
薬局の業務に携わる方にお役に立てる内容を
お送りさせていただきますので、ぜひ最後までご覧ください!

1号店はどんなところ?

限られた資金の中で、こだわりにこだわった1号店を紹介します。
1号店は、1日約80枚の処方せんを、薬剤師3名と調剤事務2名の
計5人で運営しています。
門前医療機関はありますが、
月の処方せんの約40%はいわゆる面処方です。
約130カ所の医療機関から処方せんを応需しています。
(面処方の患者さんを集めるコツは、また別の回でお話しします。)

創業時からたくさんの問題、課題に直面しました。
創業時は面処方がほとんどなかったため、
どのようにしたら患者さんに薬局を利用してもらえるか
苦労しました。
集患の方法や交付ミスの撲滅など、スタッフみんなで
知恵を出し合い、協力して乗り越えてきました。
今では薬局事業に加え、薬剤師派遣事業、農業、IT事業、飲食業
などのグループ事業と、シナジー効果を高められることを
常に意識しています。
私一人では限界がありますので、優秀な仲間と
閉店後にビールやハイボールを片手に
ナイトブレインストーミング(NBS)をしています。
多くのアイデアはここから生まれます。
(別事業のことは、また別の回でお話しします。)

当社スタッフは皆とても優秀です。
無駄なく動くためのこだわりが半端ない!!
また、薬剤師は全員が管理薬剤師経験者のため、
日常業務を効率よく行うことはもちろんのこと、
業務に関するさまざまな提案をしてくれます。

視認性を重視した外観

薬局の外観は、遠くからも見やすく視認性を重視しました。
薬局の前に建てた自発光式の自立看板は、
夜も見やすくとても目立ちます!
1階が薬局、2階以上がクリニックです。
1号店のオープンに際しては、クリニックの院長先生に
とてもお世話になりました。
日中、夜間ともに人口が多い地域ですので、平日はもちろん
日曜日も多くの患者さんが来局してくださいます。

カフェを意識した過ごしやすい待合室

薬局の待合室です。
内装は、プライベートスペースのあるカフェを意識し、
居心地の良い空間を目指しました。
茶色やレンガ調の模様は珍しいと思いますが、
いままでの構想を具現化したこだわりがいくつも詰まっています!
もちろん、患者さんの使い勝手のこともとことん追求しました。
プライバシーに配慮した大きなパーティションがついた投薬台、
車いすの方も利用できるようにバリアフリーの構造となっています。
また、待ち時間は少ないですが、快適に過ごしてもらえるよう
漫画キングダム、ワンピース、進撃の巨人は全巻そろえてあります。
漫画の選定方法はスタッフが面白いと思ったシリーズのものを
置いています。
シリーズのものにしている理由は、
先が気になるために次も薬局を利用してくれるのでないか?
という考えからです(笑)
待ち時間は平均3分ほどなので、ゆっくり読む時間はありませんが、
処方せんを持たず漫画を読むためだけにいらっしゃる方もいます。
また、漫画は貸し出しが可能です。
返却時にまた薬局を利用してもらうことができます。
漫画の入れ替えは定期的に行っていますので、
オススメの漫画がありましたら教えてください!
そのほかには、待合室は患者さん各々が使いやすいよう
椅子の種類はあえてバラバラにする、
各座席にはコンセントを用意し、携帯やパソコンが充電できる
ようにするなどの工夫をしています。

スタッフが働きやすい調剤室

次に、見た目だけではないこの薬局一番のこだわりは、
薬剤師の働きやすさの追求です。
大前提は、整理整頓。
整理整頓できてない薬局ほど働きにくいところはありません!!

その上で、かゆいところに手が届くようなこだわりを
随所に入れています。
薬剤師が働きやすくなることで、
受付から投薬までの所要時間は最短で、
投薬をどの薬局よりも丁寧に行うことができると思っています!
これを実現するためには、薬局スタッフの動線を
1歩でも短くすることが重要です。

そのためにはまず、
調剤棚をはじめとした什器を動線上に効率よく配置し、
薬は出庫数順に棚上のカセットへ並べます。
この時、よく出る数量は予製をします。
次に、監査台を中心として手の届く範囲に、
後に出てくるピッキング監査システム、
薬歴を確認できるレセコン、足元に大きなゴミ箱、
定物定位した文房具、振り返るとすぐに調剤できる
上記の調剤棚を配置します。
監査台のすぐ後ろに調剤棚があることで、
多くの処方は監査台から動くことなくピッキングが完了します。
当薬局は、決して広い薬局ではありませんが、
薬局は広ければよいというものではないのです。
むしろ狭い方がいいのです。
広いことはメリットもありますが、工夫しないと動線が長くなり
効率が落ちます。
作業を行う台の高さは座っても立っても作業しやすい
高さにしています。
なべちゃんが研究した結果、地面から85cmの高さが
一番良いようです。
当社の監査台は全て同じ高さで統一しています。
勤務した全員の薬剤師から働きやすいとの感動の声を
いただいています。

1号店に導入されているオススメ備品について

簡単きれいに作れる軟膏混合機

ここからは、薬局のこだわり備品を紹介します!

・軟膏混合機
商品名としては、マゼリータ、練太郎が有名です。
皆様はご存じでしょうか。
軟膏を自動で混ぜてくれる機械です。
軟膏板を使って混ぜる方法もありますが、
スムーズな調剤の流れを止めてはいないでしょうか?
仕事にはリズムがあると思っています。
リズムを崩すと効率の低下やミスが発生します。
軟膏を混ぜる処方が多い薬局への導入は当然ですが、
平均して1日1回以上混合を行っている薬局は導入すべきだと
思います。
軟膏剤の計量混合加算は80点が算定できますが、
薬局の営業日を25日/月とすると20,000円/月となり、
投資回収を考えると時間はかかります。
しかし、それ以上に薬剤師の負担軽減など、
費用対効果だけでは表せない効果があると思います。

調剤ミスを減らすピッキング監査システム

・ピッキング監査システム
先日、厚生労働省から調剤業務のあり方について
通知がありました。
薬剤師が確認を行うなど条件はありますが、
薬剤師以外の方が部分的に調剤できることが
明文化されました。
今後、調剤事務が調剤を行う薬局も
増えてくるのではないでしょうか。
これは、レセコンに入力された情報と
読み込んだ薬品のバーコードを付け合わせることで、
調剤した薬が正しいものかを確認してくれるシステムです。
私たちの薬局ではピッキング監査システムの100%使用を
ルールにしています。
導入しルール化する際に、面倒なので使いたくないという方が
必ずいますが、使い続けることで習慣化されます。
皆さん、自動車を運転する際にシートベルトをしますよね。
シートベルトが義務化された時、面倒だな、嫌だなと
思っていましたが、今ではシートベルトがないと違和感があります。
それと同じ感覚で、習慣化すればいいのです。
渡した薬が入っていないと患者さんから薬局へ
問い合わせがあったことはないですか?
患者さんへ間違った薬を渡してしまったことはないですか?
このシステムを100%運用することで、調剤漏れや
誤った薬剤の交付を防ぎ患者さんへお渡しした薬について
自信をもってご説明できると思います。
ただし、このシステムでは薬の数量までは確認できないので、
数量も確認したい場合にはもう少し高額な
監査システムをオススメします。
今は数量まで監査をしてくれるシステムもあります。

このシステムで、私も調剤する際に何度助けてもらったか
分かりません。
今や、これがないと怖くてスピーディーな調剤ができません。
調剤ミスが比較的多い方や調剤経験の浅い方がいる薬局では
積極的に導入すべきだと思います。

身長が低い方にも取り出しやすい在庫棚

・在庫棚
在庫をしまっておく棚ですが、身長が低い方が棚上の在庫を
下ろすときにその都度、踏み台を使っていませんか?

当薬局では、踏み台は基本的に使いません!!
なぜならば、引き出せるタイプの棚を採用しているからです!
また、棚には扉をつけることで、外からの見栄えにも
気を付けています(^^)
使わないときは、扉を閉めれば外からの視認性も良好です!

今回の
「なべちゃん’s 3point suggestions」

薬局は工夫すれば使いやすく、また働きやすくなります。
薬局スタッフが働きやすい環境を整えることにより、
スタッフのパフォーマンスは上がり、
ひいては患者さんの満足度向上につながります。

今後、定期的に薬剤師や薬局経営者のお役に立てるブログを
配信していきます!
薬局に関わる方、薬剤師として勤務している方の
日々の業務のヒントになれればうれしいです。

最後に、私、なべちゃんから
3つの提案(3point suggestions)をさせていただきます

  • 薬剤師が働きやすい環境を作りましょう!

  • 患者さんが喜ぶことをしましょう!

  • 今の薬局の価値の最大化を図りましょう!


  • ではまた次回お会いしましょう!