薬局再生事業について

薬局再生事業について

薬局再生

薬局再生

2019.07.23

目次

1 2号店の譲受から譲渡まで
 1.1 2号店との出会い
 1.2 なべちゃんの薬局作り8原則
2 処方せん枚数を増やす方法について
 2.1.1 新規患者さんの獲得
 2.1.2 リピーター患者さんの確保
 2.1.3 処方せん単価、粗利の改善
 2.2 追加人員配置と在庫スペースについて
3 今回の「なべちゃん’s 3point suggestions」


皆さんこんにちは!

ブログを見てくれてありがとうございます。

「薬局再生コンサルタント」のなべちゃんです!
前回は、3号店を紹介させていただきました。

今回は、
私が「薬局再生コンサルタント」
を名乗らせていただくにあたり、
実際に薬局を再生していく手順、
施策をご紹介させていただきます。

当社の2号店を例にお話をさせていただきます。

薬局業界は年々経営が厳しくなっていますが、
今の薬局にずっと勤務したくない!

独立したい!
従来型の薬局業務をずっと継続するのは
自分には向いてない!

という声を良く耳にします。

そこで、
そんな方々に新たな薬局経営の形を提案します。

特に、長く同じ薬局で勤務することが
苦手な方にオススメです。

地域からの評価が低い
赤字経営の薬局を譲渡していただき、
業績をV字回復させ、
機能的にも経営的にも
魅力的な薬局に成長させて、
より高い価値を産んでくれる方に
譲渡するという形です。

興味のある方、
薬局の枚数や売上が低迷し
困っていらっしゃる方は必見です!

ぜひ最後までご覧ください!

2号店の譲受から譲渡まで

<2号店との出会い>
1号店をオープンして約半年が経過したころ、
お世話になっている
医薬品卸企業における
営業職の方(以下、MSさん)から、
近隣で薬局を売却したがっている社長がいる
との情報をいただきました。

なべちゃんは、
公私ともに仲が良いMSさんがたくさんいます。

一緒に飲みに行ったり、
MSさんのノルマが大変な時は
ご協力させていただいています。

そんなおかげもあってか、
さまざまな業界の情報を
いただくことができるようになりました。

その情報の中に
近隣の譲渡案件がありました。

1号店の駅を挟んで
逆側にある駅徒歩1分の薬局でした。

立地は駅から近く、
近隣に患者数の多い
クリニックがあるのですが、
紹介いただいた薬局は
月300枚程度の応需状況でしたので
当社の基準に当てはめると赤字の薬局でした。

内情は、薬剤師に問題はなく、
薬局の認知度の低さと
近隣クリニックさんとの連携の薄さ
が課題でした。

なべちゃんのノウハウがあれば
大きな改善が見込めると判断し、
すぐ購入しました。



<なべちゃんの薬局作り8原則>
薬局の業績を回復するにあたり、
まずは、
なべちゃんの基本的な薬局作りに対する
考えをお伝えしたいと思います。

以下の8項目を大事にしています。
・感じよく対応ができる薬剤師がいる
・患者さんの待ち時間が短い
 (平均10分以内)
・近隣の医療機関と良好な関係が築ける
・居心地の良い待合スペースがある
・薬剤師が働きやすい調剤室がある
 (動線の長さ、薬の配置、整理整頓された監査台)
・新規の面処方せん獲得が可能な立地である
・薬価差益を全国平均よりも
 3%以上多く確保できる
・処方せんを持っていない方でも
 薬局に来てもらえる理由が作れる


ここで大事なのは、
現在の処方せん応需枚数は関係ありません。

上の条件を満たすように
薬局を作り上げていきます。

これが満たせれば地域に認められ、
経営的にも安定する薬局になれます。

2号店は、
薬局長をはじめとするスタッフ、
近隣クリニックの先生方、
お取引先様方のおかげで
上記の条件を満たすことができ、
処方せん応需数を譲受時の300枚/月から
1年半後に1,400枚/月まで
増やすことに成功しました。

その後2号店は、
さまざまな出会いの中で
より高い価値を生んでくださる方にお会いし、
お譲りさせていただきました。

処方せん枚数を増やす方法について

患者さん、処方せんを増やすために
2号店で実践した内容を
項目ごとにまとめました。

もし、
処方せん枚数が伸びずに
困っている薬局があれば、
実践してみてください。



1 新規患者さんの獲得
まずは患者さんに
薬局を認知してもらう事が重要です。

できる事は全て実践します。

最も基本的な事ですが、
できていない薬局が非常に多いです。

このブログを見てくれた方はチャンスです!
ぜひやってみてください!

近隣の医療機関へ訪問しあいさつをする
(薬局開始前~開局後1カ月以内)
薬局を認知していただく

近隣の医療機関の院長先生との食事をする
(1~2回/月)
私たちの思いやできる事をお伝えし、
良好な関係を築く

処方元の医療機関にあいさつに行く
(1回/月以上)
初めて処方せんを受けた
医療機関は特に重要です。
必ず訪問し医師だけでなく
医療機関のキーパーソンを把握します
趣味などの情報も調査し
話題作りを行うことを忘れずに!

薬局を紹介するチラシの配布
近隣住民に
薬局情報を載せた
チラシのポスティングを行う
クレジットカードが使える、
夜遅くまで開局しているなど
薬局のアピールポイントを載せましょう。

店外サインや広告を効果的に出す
住民の方の動線を確認した上で、
店外に薬局の案内看板や
バスや電車のアナウンス広告を出しましょう。



2 リピーター患者さんの確保
新規患者さんが獲得できたら、
リピートしていただけるよう
信頼を得ていきましょう。

待ち時間の短縮
近隣薬局と比べて
待ち時間を少なくするために
薬剤師が働きやすい環境を作ります。

監査台
→整理整頓しやすい広さ、形
監査台の高さ
→立っても座っても作業しやすい高さ
→なべちゃん調査で地面から88cmがベストです!

患者さんが居心地の良い待合室の環境作り
整理整頓を基本として、
テレビ、ティーサーバー、雑誌や書籍など
患者さんの興味がありそうなものを置きます。
患者さんが見ていた書籍を
もとに会話を広げていきましょう。

マンガ本貸し出しサービス
短い待ち時間では読みきれませんので、
貸し出して返す際に
また薬局を利用していただきましょう。



3 処方せん単価、粗利の改善
リピーターの患者さんが増え始めたら、
処方せん1枚あたりの利益を
改善していきます。

調剤報酬上の加算
加算の算定要件を理解し、
地域支援体制加算や後発医薬品体制加算など
算定の目標を薬局内で立てて
算定につなげていきます。

薬価差益交渉
加重平均18%以上
(平均より3%UP)を目指します。
方法はさまざまありますので、
ご興味のある方は別途ご連絡ください。

処方せんの調剤料の確保
方法はさまざまありますので、
ご興味のある方は別途ご連絡ください。

物販の強化
高価格、高粗利の商品を選定し、
販売することで粗利を確保していきます。
商品選定にご興味ある方は
別途ご連絡ください。

上記1~3を取り組むことで、
薬局の認知度は上がってきます。
ぜひ取り組んでみてください!



<追加人員配置と在庫スペースについて>
処方せんが増えてくると
追加の人員配置や
薬剤の在庫スペースの確保が必要です。

皆さんは人員配置の基準を
どのように設定していますか?

当社では

処方せん枚数 
月800枚まで→薬剤師1名
月801枚縲鰀1,600枚→薬剤師2名
月1,601枚縲鰀2,400枚→薬剤師3名 

と800枚ごとに1人ずつ増やしています。

枚数の増加のペースが速い場合や、
調剤事務の配置は別で考えます。

厳しい内容が予想される
次回の調剤報酬改定に備えて
基準は明確にしていくべきだと思います。

人員配置基準を明確にすることで、
・薬局スタッフから
 スタッフ数が足りないなどの不満がなくなる
・決められた人員の中で
 どう対応していくかを
 皆で考える一体感が生まれる
 など良い事がたくさんあります

薬剤の増加による
在庫スペースの確保については、
・壁や天井に棚をつけて
 在庫スペースを増やす

・同成分のジェネリック品が複数あれば、
 品目を絞れないか検討する
 などを行い対応します。

これらを取り組むことで、
さらなる処方せん枚数の増加に
つなげています。

薬局の収入が増えることで
薬局の価値が上がるだけでなく、
地域から評価される薬局が増えるため、
薬局間の質の競争につながり
地域の薬局のレベルが
底上げされると考えています。

なべちゃんの友人の薬局経営者で
出店地域を限定せず、
薬局が待ち時間が長く、
感じが悪い薬局が
多い地域を狙って出店し、
大成功を収めている方がいます。

基本的なことをせず、
目先の利益ばかり求めると
立地で優位な競合薬局ができると
経営は大きく傾いてしまいます。

みんなで地域に評価される
薬局を作っていきましょう。

今回の
「なべちゃん’s 3point suggestions」

今回は、
2号店を例に薬局を再生していく
手順、施策をご紹介させていただきました。

薬局に関わる方、
薬剤師として勤務している方の
日々の業務のヒントになれればうれしいです。

最後に、
私、なべちゃんから3つの提案
(3point suggestions)
をさせていただきます

・処方箋単価ではなく、
 まず処方せん枚数をふやしましょう。
・自身の薬局で何ができるかを考えて、
 毎日1つずつ実践していきましょう。
・調剤報酬が改定されても
 安定した経営ができるようにしていきましょう。

ではまた次回お会いしましょう!